Aug 18, 2023

きりしま悠久の宿一心 新築棟「こうばい」完成

 霧島で今予約が取りにくい人気の「悠久の宿一心」4年前の全面リフォームに続き、今回新築棟の設計監理をさせていただきました。中央の大きな水盤を囲うように建つ7棟全て一戸建てのさらに奥、8棟目を今回新築。

二つの寝室のある定員4人・32坪の平屋の計画。新緑の木々に包まれた長いアプローチを抜けて玄関に入ると北側と南側に趣の違った和室を二つ設計。北側には伝統的な床の間のある白木で構成された和室を配置。畳からつながる屋根付き広めの濡れ縁のある庭からは霧島連山が気持ちよく眺められます。南側には古民家を解体した太鼓梁を使った和テイストの寝室と畳スペース。部屋からは京都から運んだ白川砂利が敷き詰められた枯山水の庭が眺められます。その二部屋の間にはコーヒーなどが楽しめるミニシンクを配置。玄関と和寝室の主照明は鹿児島で活躍する和紙作家の原口敬子氏にお願いしました。個性あるオリジナルな形が夜の雰囲気をより価値のあるものに演出しています。

新緑の中、小道を歩いていく。

玄関に近づく。

大きな庇に囲まれた玄関にたどり着く。(アプローチ見返し)

玄関ドアの両サイドには古い家を解体した柱をほぞ穴はそのままに残して再利用。灰色の外壁はわざと色むらをつけてモルタルをイメージ。

玄関ドアを開けて天井には和紙作家原口敬子氏の手によるオリジナルのペンダント。左壁には大島紬のコラージュ作品(大瀬商店PONGEE様製作)

北側和室 伝統的なオーソドックスな和室で全て白木の構成。庭側へつながる広めの濡れ縁(屋根付き)

濡れ縁からは霧島連山の山並みが眺められる。あえて庭木の高さは抑えて。

南側和室 部屋名の「こうばい」に合わせて臥竜梅をイメージした原口氏作のオリジナル照明。龍のようにうねった形が古民家再利用材の太鼓梁と絡み合う。天井も勾配天井として高さを演出。開放的な北側和室と対照的な枯山水の坪庭も眺められる。

冷蔵庫も備えたミニシンクコーナーで好きな飲み物を。

 

鉄分を多く含んだ評判の温泉はもちろんかけ流しで趣の変わった二つを準備。内風呂は3人でもゆったり入れるヒノキのお風呂。そこから外に出ると屋根付き半屋外の丸い露天風呂の二つが楽しめます。

内風呂前の洗面所。アメニティーも充実。床暖房・タオルウォーマー・ナノイー発生器も装備。

内風呂。桧を使った壁と風呂縁。3人でも入れるゆったりとした湯船。かけ流しの湯には鉄分が豊富に。

既に床が鉄色に染まるほど。

雨の日も安心な屋根付きの露天風呂。庭越しに霧島連山が見渡せます。

こうばい【特別室】